ごきげんようチャンネル


あきらけき かがみにあへば すぎにしも いまゆくすゑの こともみえけり

         大鏡


<< 「史的唯物論」という言葉は、過去の概念にしたほうがいい | main | 新元号について 複数の起点が並存する世界 >>
「靖国神社に霊はいないよ」

毎年、この時期になると首相や国会議員の靖国神社参拝が話題になる。

 

何年か前、講義のあとの学生の感想に、こういう部分があった。

 


「戦争という非日常において植えつけられた敵国のイメージは、戦争が終わり、新たな道を歩き始めようとする者たちを、過去にいつまでも縛りつづけている。

 

殺された人間を生き返らせることが戦後復興のはずなのに、物質だけが増えていったのでは、本当の意味での戦後復興が行われているとは言えない。」

 


2年生のKさんの文だが、とくに

「殺された人間を生き返らせることが戦後復興のはずだ」

という部分で、私はある人の話を思い出した。

その人、いわゆる霊感があるタイプで、「きっと霊がいっぱいいるだろう」と予想して靖国神社に行ったという。

ところが、拝殿の前に立っても、なにも感じない。

「あそこに霊はいないよ。からっぽだよ」

そう真顔で私に語ったのだ。

「英霊」はもうあそこにはいない。とっくの昔に、彼らはなつかしい家族のもとに帰ったのだ。日本はもう戦争をしないのだから...

そういうことかもしれないと、私は思った。

 

ところで、「殺された人間を生き返らせる」のが戦後復興だとすれば、「英霊」たちはどういう姿で生き返ればいいのだろうか。

「英霊」たちは死んでからも軍服を着たままでいたかったのだろうか。そして、いまも軍服姿で生き返りたいと思っているのだろうか。

 


 

 

 



 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の歴史 トランス・ヒストリー | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://soundsteps.jugem.jp/trackback/67
#誰が書いてるの?
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
-->
#新しい記事
#過去の記事
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人 (JUGEMレビュー »)
ジョン ダワー, John W. Dower, 三浦 陽一, 高杉 忠明
#著書/共著
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人 (JUGEMレビュー »)
ジョン ダワー, John W. Dower, 三浦 陽一, 田代 泰子, 高杉 忠明
#コメント
#トラックバック