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昭和天皇の戦争責任 戦後の発言についてのメモ

今年8月23日の毎日新聞(デジタル版)に、こういう記事があった。

 

 

「昭和天皇が85歳だった1987(昭和62)年4月に、戦争責任を巡る苦悩を漏らしたと元侍従の故小林忍氏の日記に記されていることが明らかになった。共同通信が22日までに日記を入手した。

 

昭和天皇の発言として「仕事を楽にして細く長く生きても仕方がない。辛(つら)いことをみたりきいたりすることが多くなるばかり。兄弟など近親者の不幸にあい、戦争責任のことをいわれる」と記述している。

 

日中戦争や太平洋戦争を経験した昭和天皇が晩年まで戦争責任について気に掛けていた心情が改めて浮き彫りになった」(太字は引用者)

 

 

https://mainichi.jp/articles/20180823/ddm/001/040/168000c

 

 

 

 

記者会見で昭和天皇に戦争責任を問いただした記者がいたことは、その場面がテレビに流れたので、私も記憶している。そのときのことを、次のように紹介したサイトがあった。

 

 

「天皇、皇后は米国訪問を終えた昭和五十年十月三十一日、午後四時から約三十分、初めての公式記者会見を行った。以下その応答から二つ抜粋する。 

 

 ─天皇陛下はホワイトハウスで「私が深く悲しみとするあの不幸な戦争」というご発言がありましたが、このことは戦争に対しての責任を感じておられるという意味に解してよろしゅうございますか。また、陛下はいわゆる戦争責任についてどのようにお考えになっておられますか、おうかがいいたします。

 

 天皇「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしていないのでよくわかりませんから、そういう問題についてはお答え出来かねます」 

 

 ─陛下は(中略)都合三度広島にお越しになり、広島市民に親しくお見舞いの言葉をかけておられましたが、原子爆弾投下の事実を陛下はどうお受け止めになりましたでしょうか。おうかがいしたいと思います。 

 

 天皇「この原子爆弾が投下されたことに対しては遺憾に思っていますが、こういう戦争中であることですから、どうも、広島市民に対しては気の毒であるが、やむおえないことと私は思っています」

 

 この天皇の二つの発言は、当時各方面で論議の的となった。原爆投下容認とも受け止められる発言に対して、「これは人類を破滅に導くものであり、到底容認できない」とする談話を、日本原水協は直ちに発表した。」

 

 

http://www.tetsuao.com/huroku/huroku6.htm

 

 

 

私は、近代日本のような多民族を擁する「帝国」の経営を、一人の若者にゆだねるという旧憲法の仕組みに、かなり無理があったと思っている(1931年の満州事変の時点で、裕仁氏は30歳だった)。

 

裕仁氏が、その重責を真面目に果たそうとしたことは疑いない。そして帝国主義時代のこの天皇は、職務に真面目であればあるほど、戦争責任を深めていくという運命を背負っていた。

 

戦後の新憲法は、裕仁氏を帝国経営の重圧から解放した。だが裕仁氏は、敗戦責任をはじめとする非・法的な戦争責任を終生免れることはできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 靖国神社 | 08:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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