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         大鏡


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転態は三種類ある 変換・転置・等置

主体は客体を転体へと転態させる。人間の労働力・行動力・認識力という主体がおこなう転態には、次の三種類がある。

 

 

変換(生産・組織・表現)  客体が物質であれば、人間は労働力を投射して生産という転態をおこなう。客体が人間であれば、人間は行動力を投射して組織という転態をおこなう。客体が観念であれば、人間は認識力を投射して表現という転態をおこなう。これらは表の変換であり、その裏では、消費・変革・享受という変換が同時に進行する。

 

転置(交通・交流・伝達)   客体の居場所だけを変更する転態。生産物の転置を交通と呼ぶ。組織体の転置を交流と呼ぶ。表現態の転置を伝達と呼ぶ。転置は、,諒儡垢鉢△療置に不可欠な転態である。たとえば物質をベルトコンベヤーに乗せて生産を行うのは、交通と生産が同時に進行する転態である。

 

等置   あるものに別のものを観念のうえで等置することによる転態。たとえば、イヌという認識を客体にして、これに「イヌ」という表現体を等置する。等置は観念のトランスに特有の転態で、認識上等置するだけなので、客体と転体が異類か同類か、形態的に似ているかどうかといったことは問題にならない。

 

 

 

「ほかの作品を養分にすること以上に、独創的で、自分自身であることはない。ただそれらを消化する必要がある。ライオンは同化された羊からできている。」(東・松田訳『ヴァレリー・セレクション』上巻、平凡社ライブラリー、2005年、220頁)

 

 

 

ライオンが羊を食べる。それはライオンを生産する=羊を消費する、変換の転態である。

 

ライオンが、捕まえた羊を別の場所に移動させたら、それは交通という転態である。

 

われわれが観念の世界でライオンを羊と天秤にかけたら、それは認識による等置という転態である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の哲学 世界はトランスする | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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