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みにつもる ことばのつみも あらはれて こころすみぬる 三重(みかさね)のたき

   『山家集』1118

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トランスの転態は 変換・転置・等置

主体は客体を転体へと転態させる(過程的統一)。この運動がトランスである。

 

主体の実体は、力である。力による客体から転体への転態には、次の三種類がある。

 

 

 

変換(生産・組織・表現) 力によって客体が転体へと変化させられる転態。客体が物質であれば、人間は労働力を投射して生産という変換をおこなう。客体が人間であれば、人間は行動力を投射して組織という変換をおこなう。客体が観念であれば、人間は認識力を投射して表現という変換をおこなう。変換の裏では、消費・統合・享受という変換(反射)が同時に進行する(直接的統一)。

 

 

転置(交通・交流・伝達)   客体の居場所を変更する転態。生産物の転置を交通と呼び、組織体の転置を交流と呼び、表現態の転置を伝達と呼ぶ。転置は、,諒儡垢鉢△療置に不可欠な転態である。たとえば物質をベルトコンベヤーに乗せて生産を行うのは、交通と生産が同時に進行する転態(直接的統一)である。

 

 

等置(発現・促進・対応)   あるものと別のものをペアにすることによる転態。引力(主体)は、ある物体(客体)から他の物体へと発現することによって転体を生む。組織の活動力は、社会の他者の行動を促進することで転体を生む。言語の認識力は、「イヌ」という表現態にイヌの認識を対応させることで、表現態の意味を理解する。等置は、客体と転体が異類か同類か、形態的に似ているかどうかといったことも問題にせず、転態=超越を可能にする。等置では、主体の力が客体を通して転体にそのまま伝わっているように、主体に感じられる。

 

 

 

...

 

 

「ほかの作品を養分にすること以上に、独創的で、自分自身であることはない。ただそれらを消化する必要がある。ライオンは同化された羊からできている。」(東・松田訳『ヴァレリー・セレクション』上巻、平凡社ライブラリー、2005年、220頁)

 

ライオンが羊を食べる。それはライオンを生産する=羊を消費する、変換の転態である。

 

ライオンが、捕まえた羊を別の場所に移動させたら、それは交通という転態である。

 

われわれが観念の世界で羊をライオンに対応させたら、それは認識による等置という転態である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の哲学 世界はトランスする | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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