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みにつもる ことばのつみも あらはれて こころすみぬる 三重(みかさね)のたき

   『山家集』1118

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略奪の海 海南島の鉄鉱石船はどうなったか

歴史の論文の描写に、一種の名文がふくまれていることがある。

 

とくに、事実を淡々と記述するなかに、事実そのものの重みが現れてくるようなケースである。

 

 

日中戦争期、中国南部の海南島を占領した日本軍は、日本本国から技術者を呼び、島の鉱山を開発し、じっさいに掘り出す。

 

そして、そのあと起こったことを、ある論文は次のようにさらりと述べている。

 

 

 

海南島の開発、とくに石祿や田独鉄鉱山の開発、鉄鉱石積出しのための八所や楡林の築港がすすみ、[19]44年3月には鉄鉱石船が内地に向かった。

 

(藤原彰「海南島における日本海軍の『三光作戦』」同著『天皇の軍隊と日中戦争』大月書店、所収、150頁)

 

 

 

鉄鉱山の開発、築港、そして鉄鉱石を満載して出航する船。すべてが、戦争というむきだしの略奪を象徴している。

 

船が「内地に向かった」とだけあるのも、想像をかきたてる。船が内地(日本本土)に着いたかどうかはわからない。途中で連合軍側に攻撃され沈没したかもしれない。

 

深海へと、黒々と落ちていく鉄鉱石。なんの役に立つこともなく、ただ喪失していく貴重な資源。

 

重厚な映画の一場面のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の歴史 トランス・ヒストリー | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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