ごきげんようチャンネル


あきらけき かがみにあへば すぎにしも いまゆくすゑの こともみえけり

         大鏡


<< 空海の書はマントラである  | main | 言語は物を人格化し、人格を物化する >>
近代の合意と現代の紛糾

われわれが生きている近現代という時代 the modern era の特徴。

 

それは、たいていのことについてすでに人類的な合意ができているということである。

 

 

 

戦争は基本的に違法である(国連憲章)。

 

核兵器は廃絶されるべきである。原子力の利用は破滅的危険がともなうので、廃止が望ましい。

 

軍事費・武器を削減し、公共の富は人の福祉に活用すべきである。

 

より富裕な者がより多くの社会的負担を負うことは、全員にとっての正義である。

 

病気・貧困・暴力は、撲滅されるべきである。

 

国家の運営は、民主主義によるべきである。国家単位の民主主義には、三権が分立した統治形態が望ましい。

 

個人の自由、国家の独立、民族の自決は尊ばれるべきである。

 

不平等とは、性別、人種、国籍、言語など、本人に責任のないことによって不利な扱いを受けることであり、それは不正義である。

 

人が人たるには、教育制度が不可欠である。スポーツ・外国語教育・芸術は、地域・民族・国家を超えて互いを理解する力になる。

 

神々に優劣はなく、宗教は個人の内面の問題である。特定の宗教組織が政治を直接つかさどることは、宗教弾圧や思想抑圧につながるため、望ましくない。

 

歴史は抹殺したり歪曲するのではなく、人類の鏡として、ありのままに認識さるべきである。

 

自然破壊は人類の自滅行為である。

 

 

 

これらは広くは1500年ころにはじまる「近代」の成果として、とくにここ数十年で、全人類が到達した合意といっていいだろう。

 

問題は、こうした合意を現実にするための<プロセスについての合意>が、なかなか得られないことにある。現代の紛糾の多くは、<プロセスについての合意>を求めるプロセスである。

 

とにかく、すでにこれだけの観念上の合意があるということは、人間にとって大きな財産だ。

 

これらの合意こそ、人類の財産といっていい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の歴史 トランス・ヒストリー | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://soundsteps.jugem.jp/trackback/4490
#誰が書いてるの?
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
-->
#新しい記事
#過去の記事
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人 (JUGEMレビュー »)
ジョン ダワー, John W. Dower, 三浦 陽一, 高杉 忠明
#著書/共著
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人 (JUGEMレビュー »)
ジョン ダワー, John W. Dower, 三浦 陽一, 田代 泰子, 高杉 忠明
#コメント
#トラックバック