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春ごとの花に心をなぐさめて 六十(むそぢ)あまりの年を経にける


西行

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意志はしぼるほどよい 意味は拡散するからおもしろい

「城郭の本質は、軍事的な防御施設である」(中川均『城館調査の手引き』山川出版、2016年、8頁)

 

この場合、「本質」を「意志」といいかえることができる。

 

「城郭は、軍事的防御という意志を表す生産物である」

 

生産物や組織が表す社会的な意志は、明快なほうがアピール力も鋭くなる。

 

 

他方で、城郭は、人にさまざまな意味も伝える。

 

切岸、竪堀、曲輪のような、山城をめぐる概念を多く知るほど、多様な意味が引き出せる。外国の例と比較することも、山城の概念を豊かにし、意味を多様にする契機になる。

 

山城に、土木技術の観点から現代的意味を汲み取ったり、「荒城の月」ならぬ詩的な感慨を読み取ることもできる。観光地にしたらいくらの収入になるかという価値の観点から、地元にとっての意味を引き出すことも可能である。

 

 

これらの意味は、軍事的防御という意志の下に統合されて、ひとつの山城を構成している。

 

意味は拡散するほど豊かになり、意志はしぼられるほど明確になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の歴史 トランス・ヒストリー | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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