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あきらけき かがみにあへば すぎにしも いまゆくすゑの こともみえけり

         大鏡


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これなら世界史が描けるかもしれない

商品は物であり、表現体であるが、その本質は概念である。

 

古着はタンスにあればただの物だが、店に並べれば商品になる。これは古着が変化したのではなく、古着についての概念が、「物」から「商品」に変更されたのである。「商品」とは、概念である。

 

マルクス『資本論』は「商品」の分析からはじまる。『資本論』は「物」の分析からではなく、概念の分析からはじまるのである。

 

『資本論』には、商品の分析の次に「価値」の分析が書いてある。価値は、商品をして商品たらしめる本質であるから、商品を知るために、マルクスは価値という抽象的な概念の成立過程を解明したのである。

 

他方で『資本論』には、資本の原蓄過程も具体的に叙述してある。社会で現実に進行したプロセスのなかから、社会的な概念が生まれるからである。

 

社会科学は、社会の現実を明らかにする。それと同時に、その現実を成立させ、かつその現実から成立した、社会的に重要な概念すなわち人々の行動基準の体系を探る。

 

さて、ここからが肝心。

 

世界史は現実の集積である。だが、現実をとらえた概念は現実そのものではなく、対象の本質をとらえた抽象的な観念である。概念は抽象であるから、いくつもの現実を抽象・捨象し、いくつもの概念を止揚して、社会の現実と人々の行動基準を総括した最高概念を探り、そこから他の概念を位置づけなおすことが可能である。

 

マルクスの場合、近代世界を総括する最高度の概念は「資本」であった。近代を総括する概念として、ほかに「国家」と「国語」が考えられる。

 

では、前近代を総括する概念はなにか...

 

このように考えていくなら、人類史の根本を簡潔に描くことも不可能ではないように思われてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の歴史 トランス・ヒストリー | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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