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あきらけき かがみにあへば すぎにしも いまゆくすゑの こともみえけり

         大鏡


<< 私考 その1 | main | 概念でつかめば共時態(ソシュール)の世界に入れる >>
私考 おわり

若いころ、私は人類の多様性と統一性の経緯と内容を知りたいと思った。歴史学は、実質的には高いレベルにあるが、みずからが何をしているかについて無自覚であるように思えた。

 

とくに、感覚のような感性的なものや、概念のような超感性的なものが、歴史学に自覚的に取り込まれていないと感じた。

 

概念の体系としての言語を知れば、歴史学の基礎になると思い、実例として英語をとりあげた。15年かかったが、その成果を「トランス・グラマー/TransGrammar」としてまとめることができた。2018年春のことである。

 

だが、私の思考は英米系の言語学とはちがっている。そういうものを読み、理解してくれる人が簡単に出てくるとは思えない。私は通常の紙出版をあきらめ、デジタルで私的な発表形式を選ぶことにした。トランス・グラマーは、いまのところ全体像を述べただけだが、とにかくこれで形になった。ひと安心している。あとは各論をできるだけ書いて残すつもりだ。

 

トランス・グラマーの開発過程でわかったことのひとつは、歴史とは観念の構築物だということであった。私はいま、その成果をもとに、人類の歴史を観念の構築物として再建する「トランス・ヒストリー/TransHistory 」を開発しはじめた。人文社会系の学問の世界の成果は、軍事や経済の分野では直接活用(悪用)されることがある。歴史学も、地味ながらも確実に人間の思考や行動を規定する。トランス・ヒストリーは、何年かかるかわからない。意外に早くまとまるかもしれない。いずれにせよ、おそらくこれが私の最後の仕事になるだろう。

 

 

 

私は、言語でも歴史でも、学会から距離を置いている。いわば、学問の世界の隠者である。いつの時代も、隠者の発言は注目されない。もちろん実行もされない。一般の人に語りかけ、体験してもらい、社会に打って出る仕組みをみずから作ろうとも考えたが、体力切れ、時間切れ、能力切れのようだ。あとは後進の世代にゆだねるが、隠者は隠者なりに、ベストを尽くすつもりである。

 

 

このごろ、人類の自滅を思うことが増えた。人間ひとりひとりの希望と生活が、人類の自滅の回避に役立ちますように。

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の哲学 世界はトランスする | 08:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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