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春ごとの花に心をなぐさめて 六十(むそぢ)あまりの年を経にける


西行

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感覚から概念へ 概念から感覚へ

たとえば英語の前置詞 over を理解するために、人間の身体感覚に訴えようとし、それを図解した本や辞書がある。

 

これは表向きには、視覚からover へ、つまり<感覚から概念へ>と上昇しようという戦略である。

 

だが、この上昇には裏側がある。じつは読者は、 over という概念が身体感覚でいえば何に似ているかを知ろうとして図解を見ている。つまり<概念から感覚へ>と下降しているのである。

 

実際の言語では、<感覚から概念へ>の上昇は、社会的におこなわれるプロセスである。感覚的体験を多くの人が音声・文字で表現しあうなかで、いちばんふさわしい表現が選択され、概念とその表現が社会的に確立する。

 

他方で社会のなかの個人は、人々が使う概念を自分の体験を通して次第に理解していく。個人は、<概念から感覚へ>と下降するのである。

 

社会の上昇と個人の下降が一体となって、言語は発達し、変化していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の文法 トランス・グラマー | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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