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物質的・社会的・観念的 ひとつのものを三重に見る訓練 その4

<物質的・社会的・観念的>の三つの側面を峻別しつつ統合するという観点は、ひとりの人だけでなく、人の集まりである集団や、ひとつの社会全体にも適用できる。

 

ひとつの社会は、物質的な富(人を含む)を生産・交通・消費するサイクルの様式をもつことで自分を維持・成長させる。いずれこの様式は終わりをむかえ、次の様式に移行する。ひとつの社会が、他の社会を物質的に破壊したり変質させることもある。この物質的富のサイクルの生成・維持・成長・移行には、人間がつくる社会構造や人々の観念的な活動が必要である。

 

ひとつの社会は、紛争を解決し、人々の意志を吸い上げ、統合するための社会的な仕組みをもつ。この仕組みは、特定の環境、以前の経緯を受け継いだものであり、リーダーを選出する仕組みを含む。この仕組みの維持・成長には、物質的な富と、人々が考えを交換する観念的活動が必要である。

 

ひとつの社会では、人々が自分の観念にもとづいて、それぞれ種々の表現をおこなう。人々が観念をもち、それを表現することによって、物質的な富も社会運営の仕組みもつくることができる。

 

こうして、ひとつの社会は物質的・社会的・観念的という三つの側面を統合した存在である。こうした三つの側面の統合としてひとつの社会を理解したとき、その社会をどうすればいいかも見えてくる。

 

この観点が、マルクスが<土台・上部構造・意識諸形態>と呼んだものであると考えられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | よみがえる史的唯物論 | 08:25 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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