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物質的・社会的・観念的 ひとつのものを三重に見る訓練 その3

ひとりの人について、物質的・社会的・観念的という三つの側面を峻別する。

 

その訓練ができてくれば、<脳が考えている>という脳科学が誘いがちなイメージが、一種の錯誤であることに気づくこともできる。

 

脳という臓器は、人体の一部として、物質的に種々の働きをする。しかし、そもそも人体は、社会的な関係や観念的な能力をともなってはじめて成長できるのだから、脳の存在とその働きは、人の物質的な側面のひとつにすぎない。

 

脳科学が解明しているのは、観念的側面を支える臓器のひとつである脳のどこが、どう物質的に活動しているかということである。脳は、人の観念的側面と深い関係をもつ臓器であるから、そのなかの特定部分がどのようなとき、どのような生理的活動をしているかを知ることは、知識の重要な進歩である。

 

しかし、脳じたいは物質的に活動するだけであって、脳が観念的な内容を抱くわけではない。

 

「考える」のは、人の観念的側面においてである。社会での活動が観念の成長を支え、脳などの人体の働きが、観念の成長に必要な物質的条件を提供する。

 

観念は、人体・脳という物質的なものの活動に支えられているが、観念じたいは非物質的であることを本質とする。

 

人の思考を、脳という物質的なものの働きに還元したいという誘惑は理解できる。人が思考することの不思議が、有形の臓器の、検知できる作用へと解消できるような気がするからである。

 

しかし、思考とは、形がなく、機器によって検知もできない人の観念的な側面のことである。観念は、人の非物質的な活動として解明するのが本筋であって、人の物質的な側面と混同してはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 希望の歴史 トランス・ヒストリー | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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