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科学とは、正確に驚くことである。 Y.M.
           

<< なぜ英語の日付には the がないか。日付はその日の個性だから。 | main | 不要な安心もある。ていねいに捨てて、すっきりライフ! >>
案外ややこしい、英語の日付の言い方。 これで全部わかる。

日付は、「歴史のなかで一回しかない」というその日の個性を表している。だから日付は、すべて固有名詞である。

 

じっさい、英語で日付を書くとき、月や曜日のように大文字で書けるところは大文字にして、固有名詞だという認識を表現する。

 

ところが、英語の日付には、さらにおもしろいところがある。それは、「序数(◯番目)で書かない場合も、序数で読む」「theを書かないが、theをつけて読むことがある」ということである。

 

なぜそうなるのか。

 

日付の認識は、人名と同じく、全体としてtheのない典型的な固有名詞である。ところが同時に、日付には「その月の◯番目の日」という認識もふくまれている。だからthe ◯th と序数で言いたくもなる。

 

この矛盾を解決するために、序数やtheは書かないが、読むときは序数やtheをつけて読むという妥協的な方法を、英語は採用しているのである。

 

具体例を、私のトランス・グラマーの原稿から引用してみよう。文中に「原独体」とあるのは、無冠詞・大文字で表現する、典型的な固有名詞のことを言っている。φという記号は、無冠詞であることを表す。

 

 

 

 

日付を言うとき、アメリカ式とイギリス式(UK のほかオーストラリアなど)とでは月と日の語順が逆になりますし、イギリス式では、声に出して読むとき、月の前に of をつけます。どちらの場合も、日付は「ひと」が暮らしを営む人間的な時間であり、歴史のなかで一回しか現れない、その日の個性の認識なので、原独体であり、無冠詞が原則です。日の後ろにコンマがあるのは、「同じ名前の月日は毎年あるが、どの年かというと…」というように、認識に揺れ(選択感)があることの表現です。

 

なお、日は、「その月の◯番目の日」という認識なので、つねに序数の形でいうことに注意してください。

 

アメリカ式:

書き方: φMarch 30, 2018 または φMarch 30th, 2018

読み方:  φMarch thirtieth twenty eighteen

 

イギリス式:

書き方: φ30 March, 2018 または φ30th March, 2018

読み方:  φthirtieth of March twenty eighteen

 

これに曜日をつけると、日の読み方にtheが加わります。同じ曜日名がつく日(例えばMonday)がいくつもあるなかで、「3月の30日目」という、特定の個性を選択したことを表すtheです。曜日が加わるとコンマの位置が曜日の後ろに移動するのは、「同じ曜日のうち、どの日かというと…」という認識の揺れ(選択感)の表れです。

 

アメリカ式:

書き方: φMonday, March 30 2018 または φMonday, March 30th 2018

読み方:  φMonday, March the thirtieth twenty eighteen

 

イギリス式:

書き方: φMonday, 30 March 2018 または φMonday, 30th March 2018

読み方: φSunday, the thirtieth of March twenty eighteen

 

 

以上のどの場合でも、日は序数で書いていない場合も序数で読むこと、theやof をつけて読む場合も、表記にtheやofはないことに注意してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 言語の資本論を書く | 07:12 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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