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        ヤコブの手紙 5:3    

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アインシュタインとお金  貨幣の本質について
アインシュタイン(1879−1955)は、エピソードの多い有名人の一人。

お金について、彼らしい話をふたつ。




◯ある時、ロックフェラー財団から1500ドルの小切手をもらったが、アインシュタインはそれを本の栞(しおり)に使い、けっきょくその本をなくしてしまった。(三浦一郎『世界史こぼれ話1』角川文庫、1973年、20頁)



◯ある時、アインシュタインは20ドル紙幣を眺めて、こう言った。「なんでこの紙が20ドルもするんだ?」 (出典忘却。①と同じ三浦一郎『世界史こぼれ話』シリーズの一冊だったと思うが、今探しても該当ページがみつからない)。






いずれの話も、小切手や紙幣というものが、ほんらいただの紙切れ(物体)であることを、アインシュタインが健忘症的に?見抜いていたことを示すエピソードである。



物体に社会的価値が付加されたものを「物象」という。商品や貨幣、小切手、紙幣などは「物象」である。


そして言語も、音波・描線という物体に社会的価値(個人的認識をもとにした社会的意義)が付加された「物象」である。


言語の本質が商品の分析と同様の手法(マルクスの価値形態論)で解明できるのは、両者がともに物象だからである。





アインシュタインの感覚は、小切手や紙幣から物象性(社会的価値)をはぎとってしまえば、どれもただの物体であることを見抜いていたのである。












 
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら経済スタディ | 09:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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