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科学とは、正確に驚くことである。 Y.M.
           

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同時通訳・達人のつぶやき 「道遠し」問題について その1
日英同時通訳の草分けで、格調ある”クニヒロ・イングリッシュ”の使い手として知られる國弘正雄氏(1930-)。

國弘氏の著書の一冊に、『怒濤の入試英作文 基礎20題』(たちばな出版、2003年)というのがある。

大学受験者向けの参考書の体裁をとっているが、実際の答案例の添削を通じて、英語とはどういうものかを深く考えさせる好著である。

この本の「はじめに」で、國弘氏は次のように正直な気持ちを書いている。

<あの達人にして、この心境?>という驚きとともに、静かな共感があったので、メモしておく。







「英語教育に携わる人びとにとって、なにが自信を持ちえぬ難題といって、和文英訳にすぎるものはない。


われわれにとって英語はしょせんは外国語、子守唄を聞いて育った母語ではない、だからどこまでいっても、隔靴掻痒(かっかそうよう)の憾(うら)みは残る。


不肖、小生も英語を母語とする国に長年を過し、教育テレビやラジオ番組で、斬れば血の出る英語を使うべく努力はしてきたが、和文英訳ないしは英作文となると、本当のところは自信がない。


われわれに可能なのは、多くの英文を読み聞き、英借文に邁進するのがせいぜいである。


でも外国人の日本語学習者にとって、てにをは、つまりは助詞の使い方がむずかしく、敬語をキチッと使いこなすことに難渋するように、たとえば冠詞や前置詞、それに名詞が単数形か複数形かなどという点になると、日暮れて道遠しの思いが離れない。


一生が修行だと思い知らされては、トボトボと重い足取りを進めるばかりである。」



(國弘正雄『怒濤の入試英作文 基礎20題』たちばな出版、2003年、3頁)










(つづく)














| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 60代の気持ち | 07:07 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
はじめまして。私は、中野幾雄の「燃え上がる英作文」を検索していたところ、先生のブログに辿り着いたものです。

ブログがストップしておりますが、もう書かれないのでしょうか?
興味をそそられる記事がたくさんあり、ゆっくり読んでいきたいと思います。ありがとうございます。

不安定な季節になってまいります、どうぞご自愛下さい。
| ぽっこり | 2015/11/07 12:41 PM |









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