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         大鏡


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二重らせんの発見はなぜ魅力的だったか その2
◯クリックとワトソンは分子生物学に確かな「土台」13頁を築いたわけだが、この学問の魅力のひとつは生命という神秘的なものを物質的に解明できるところにある。

ちょっと調べてみたら、この学問では分子の結合の図(いわゆる亀の甲)がさかんに使われる(「分子」生物学だから当たり前ですが…)。

なかでも本書にも出てくる互変異性体(ごへん・いせいたい)というものに興味をそそられた。

互変異性体とは、「一種の化学反応によって二つ以上の異性体がすばやく簡単に相互変化し、それらの異性体が平衡をたもって共存できる状態になったもの」だという83頁。

ここで「異性体」とは「分子式は同じだが原子の結合自体や立体配置が違うため、異なった性質を示す化合物」(大辞泉)である。

DNAの塩基の場合、水素原子一個の位置が違うためにサイズが違うケト型とエノール型という互変異性体があって、二つのうちケト型が優位だと気づいたことがDNAのモデルの完成に役立ったという。84頁。

この話で私が「おっ?」と思ったのは、次のウィキペディアの説明である。

「互変異性と共鳴はよく似ているもののまったく別の概念である。

互変異性は化学反応であり、

A⇆B

の表現で、二つの異なる化学種AとBが存在して相互に変換されるのを表している。

これに対して共鳴は量子力学的な電子の配置の重ね合わせを表しており、

A⇔B

の表現で、ある物質の真の構造がAとBの中間的な構造(共鳴混成体)であることを表している。」

(http://ja.wikipedia.org/wiki/互変異性体)


DNAの構造は私にはわからないが、互変異性や共鳴という分子や量子のふるまいはちょっとショッキングな感じさえした。

これは哲学の概念に似ているからである。







(つづく)












| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 生成文法は消滅する | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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