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         大鏡


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aはスポットライト、theはバックライト おわり

本書でおもしろかったのは冠詞の説明である。

冠詞はスポットライトに似ているといい、次のように違いを説明している。

「aのほうは群衆の中からひとつの物体や生き物を照らし出すような感覚ですが、同時にたったひとつのものだけが孤立し、ポツンと暗闇の中に置かれているイメージがあります。ある種の寂しさをともなう単語です。

対してtheは下からたくさんのスポットライトが一つの物体や生き物を華やかに照らし出し、周りにはそれを見て拍手をしている観客がたくさんいるような感覚を持っています。ファンファーレが鳴って『theの登場でーす!』という感じの華やかさを持っていて、孤立感の強いaと決定的に異なっていると言えるでしょう。」142頁。

ここではスポットライトが一つの場合をa、スポットライトの複数で照らし出すことをtheと言っているが、認識プロセスからいうと、

aは舞台に現れた名詞を前から照らすスポットライト
theは背景から舞台全体を照らすバックライト

というのがいいかもしれない。(バックライトの典型はパソコンのディスプレイ)

まとまりのあるものの登場に当てるスポットライト。舞台の背景全体が光って、すでに舞台上にあるものを浮かびあがらせるバックライト。

aは個・回・種という「まとまり」のスポットライトで個々の実体の認識(名詞)にくっきりした具体性を与える。

theは世界、場面、論理の三層のバックライトを当てて舞台上の実体に唯一性という強い具体性を与える。

前から後ろから立体的に舞台を照射して表現に強い実体性(具体性)を与える。

aとtheはそのための照明装置である。






(おわり)









| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 英語ブックス・どれどれ塾 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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