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         大鏡


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"I can speak Dutch!" サムライ英語に学べ その3

本書によると、外国文化への反発の問題、英語でいえばいわゆる英語帝国主義の問題は幕末からすでに生まれていた。106頁。

幕末、すでに外国の書物を読む者を外国かぶれの「売国奴」とよぶ風潮があったことを福沢諭吉が書いている。106頁。

おもしろいのは新撰組のなかでさえ外国排除型(近藤勇)と外国吸収型(土方歳三)に分かれていたらしいことだ。117‐118頁。

裏を返せば、外国文化の魅力はたいへんなもので、だからこそ守旧派の危機感をあおったということだろう。

今日にまでおよぶ英語への反発について、ひとつの答えは次のハリスの言葉にあるような気がする。

「ヨーロッパが日本に教えたのではなく、日本がヨーロッパに学ぶことを選んだのだ。We are told every day how Europe has influenced Japan, and forget that the change in those islands was entirely self-generated, that Europeans did not teach Japan, but that Japan of herself chose to learn from Europe.」

つまり、日本人が英語をやるということは文化的な衝突をつねに呼び起こす。英語帝国主義論はその衝突のプロセスでかならず起こる反応のひとつである。

無意識の反発や過剰な同化もふくめて、われわれが英語にどういう態度をとるかはわれわれ自身の問題であって、英語に罪があるわけではない。

そう考えると、問題は英語にあるというよりもわれわれ自身のアイデンティティのほうにある。

ここで参考になりそうなのは、国益を考えるときは自国の物益ではなく文化が「座標軸」になると明石氏が指摘していることだ。104頁。

英語受容論も英語帝国主義論も、国益レベルの議論をふくんでいるのだから、なにが国益かを判断する基準はひとつの問題になる。






(つづく)






| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 英語ブックス・どれどれ塾 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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