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         大鏡


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デカルトと般若心経 おわり

■デカルトは貴族の出身だったが、精神は民主的だった。

すぐれた古典はかならず民主主義を志向している。

貧しい水汲み女だったマリアに「神の子」を産ませた新約聖書にはじまり、偉大な文学も、社会科学の古典も、すべてそうである。

その理由は案外と明白で、民主的であることが革命的であることだからだ。

ここで民主的といい革命的というのは、社会のより下層の民の解放をめざす断固たる構想と実践のことであり、それはいつの世も人の心をうつのである。

<われ思う、ゆえにわれあり>とは、<思い方ひとつで自分の存在が実感できる。このことは身分や財産や運命にかかわりがない。これなら誰でも実践できる>という意味である。

それは「大乗」の救いをめざす「空」の思想であり、下層の民の解放をめざす民主主義の思想である。

デカルトといえば、とかく西洋哲学史の額縁にいれようとしがちだが、それだけにこだわる必要もなかろう。

デカルトは、その生涯をかけて空の思想、民主主義の思想を実証した。だから『方法序説』は今も不思議な魅力をもって生きているのだ。








(おわり)


| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 社会科学コテン古典 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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