ごきげんようチャンネル

"Life is too short to wake up with regrets." author unknown
           

アインシュタインとお金  貨幣の本質について
アインシュタイン(1879−1955)は、エピソードの多い有名人の一人。

お金について、彼らしい話をふたつ。




◯ある時、ロックフェラー財団から1500ドルの小切手をもらったが、アインシュタインはそれを本の栞(しおり)に使い、けっきょくその本をなくしてしまった。(三浦一郎『世界史こぼれ話1』角川文庫、1973年、20頁)



◯ある時、アインシュタインは20ドル紙幣を眺めて、こう言った。「なんでこの紙が20ドルもするんだ?」 (出典忘却。①と同じ三浦一郎『世界史こぼれ話』シリーズの一冊だったと思うが、今探しても該当ページがみつからない)。






いずれの話も、小切手や紙幣というものが、ほんらいただの紙切れ(物体)であることを、アインシュタインが健忘症的に?見抜いていたことを示すエピソードである。



物体に社会的価値が付加されたものを「物象」という。商品や貨幣、小切手、紙幣などは「物象」である。


そして言語も、音波・描線という物体に社会的価値(個人的認識をもとにした社会的意義)が付加された「物象」である。


言語の本質が商品の分析と同様の手法(マルクスの価値形態論)で解明できるのは、両者がともに物象だからである。





アインシュタインの感覚は、小切手や紙幣から物象性(社会的価値)をはぎとってしまえば、どれもただの物体であることを見抜いていたのである。












 
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら経済スタディ | 09:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
米国の国債暴落と<第二のマネー敗戦>の危機
アメリカの債務不履行危機は、共和・民主両党の妥協によって、一時的に回避された。

こうした不安定のゆえにドルへの不信が高まり、米国債の価格低下となれば、中国につぐ米国債保有国である日本は、大きな打撃を受けることになる。

第二の「マネー敗戦」が迫っているのかもしれない。









【資料】

(『しんぶん赤旗』2013年10月20日付けより)
 

海外勢の中で米国債を買い支えているのは圧倒的に日本と中国です。米財務省の直近の統計(7月時点)によると、日本が保有する米国債は1兆1354億ドル(約111兆円)。米国外で保有される米国債の20%を占めています。2000年の約3000億ドルから4倍近くに急増しました。2008年以降、世界最大の米国債保有国になった中国(1兆2773億ドル、構成比23%)に次ぎ、日本は世界第2の米国債保有国です。

 米国債のデフォルトは先送りされたものの、危機が去ったわけではありません。米国債への信用が揺らげば、日本経済にも多大な影響が及びます。

 日本政府や金融機関が保有する米国債も価格が下がります。米国債を持つ銀行は保有資産に損失が出るため、貸し渋り、貸しはがしに走ります。投機筋が米国債を売り、資金の逃避先として日本国債を買うことで、円高ドル安が進む可能性があります。みずほ総合研究所の試算によると、5%の円高が生じるといいます。円高は日本の景気を冷え込ませ、賃下げや雇用情勢の悪化につながりかねません。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-10-20/2013102004_01_1.html











 
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら経済スタディ | 08:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
TPPを止める直接行動を
TPPの行方は、もう決定していると言ってよい。



先日、新参加の日本に経緯を説明する「日本セッション」が終わった。次回会合は8月末に予定されているという。

ところが、驚くべきことに、「基本合意は10月、交渉は年内妥結」の線で、参加11カ国はすでに一致している。

日本政府は、「説明」を受けてからわずか数ヶ月で、きわめて重大で複雑な協定を受け入れようとしているのである。



http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130720/fnc13072011220007-n1.htm





予想どおり、日本の代表団は、数千ページにおよぶ案文を受けとったばかりなので、これから研究するなどと、トボケたことを述べている。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-07-25/2013072501_03_1.html





これほど人を馬鹿にした話も珍しい。

重要な問題について、<これから勉強する>と言いながら、実際には、すぐに合意に参加するつもりなのである。





国会は、数のうえでは期待できない。

大手マスコミも期待できない。



他国と同様、これは民衆の直接行動が必要になるだろう。












| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら経済スタディ | 09:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
ハイテク商品への課税は脳への課税? アップル社の税金逃れから考える
アップル社をはじめとするアメリカのハイテク巨大企業の売り上げのなかに、米国でも外国でも課税されない部分があることについて、アメリカ議会で公聴会が開かれている。

むろん、アップル社側は合法性を主張している。

じっさい、現在のアメリカの税法じたいに「抜け穴 loopholes」があるためにこうなっているので、誰もこれを違法とすることはできないという。

そもそも、こうした売り上げの一部を税金として徴収して国家が使うよりも、企業が直接、雇用や開発に使ったほうが経済効率が高いという見方もある。

しかし他方で、アップル社などがアメリカで高学歴の優秀な社員を雇ったり、快適な環境で企業活動ができるのは、アメリカの納税者が大学や消防署、道路などをまかなっているからで、これにたいしてアップル社などはもっと応分の支払い=納税をすべきだという見方もある。

ところで、この話題で出て来た表現のなかに、ソフトウエアなどの知的財貨 intellectual property は、車などの現物財とちがって、「現実には存在しないもの things that don't actually exist」だというがあった。



Today's economy, the digital economy, deals in many ways and particularly Apple in things that don't actually exist, computer programs, songs that you download, intellectual property.

And those things can flirt across borders without leaving a trace, which creates a challenge for today's tax system.


http://www.pbs.org/newshour/bb/business/jan-june13/apple_05-21.html




たしかに、コンピュータのプログラムや音楽は、「現実には存在」しないようでもある。

しかし、われわれ人間にとって、プログラムや音楽はたしかに「存在」するものでもある。

いったい、ものが「存在」するとはどういうことか。

この問題は、人間の意識や感覚が、脳のそれぞれの部分に「存在」するという脳科学的な見方とあわせて考えると、おもしろい。

プログラムや音楽は、いったい脳のどこに「存在」するのか?

もし脳のどこかに存在するなら、プログラムや音楽に課税するということは、脳に課税するということなのか?











| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら経済スタディ | 07:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
#誰が書いてるの?
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>
-->
#新しい記事
#過去の記事
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
#著書/共著
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人 (JUGEMレビュー »)
ジョン ダワー, John W. Dower, 三浦 陽一, 高杉 忠明
#著書/共著
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人 (JUGEMレビュー »)
ジョン ダワー, John W. Dower, 三浦 陽一, 田代 泰子, 高杉 忠明
#コメント
#トラックバック