ごきげんようチャンネル

科学とは、正確に驚くことである。 Y.M.
           

スマホ万歳!60代だってやるぞ〜〜

やっとスマホに変えた。三日ほど使っているが、なかなかいい。

 

携帯ともパソコンとも違う使用感がある。誰かが、これからはすべてが

スマホに集約され、パソコンは時代遅れになるだろうと言っていたが、

本当にそうかもしれないと思ってしまう。

 

われわれの世代(60代はじめ)は、レコード・カセットテープからCDへ、

タイプライターからワープロへ、パソコンからスマホへと、日常生活

で使う機器が10年単位くらいで次々と変化し、その都度あたらしい

使用方法に慣れるということを経験してきた。

 

60代になると、さすがにこうした新技術の習得がしんどくなる。携帯から

スマホに変えるのが遅れたのも、正直、あたらしいものの扱いを覚えるのが

面倒に思えたからだった。

 

しかし、「もう年だから昔のままで…」という言い訳はしないことに決めた。

 

新技術といっても、一般のユーザー向けのものは、そうたいした技能が

要求されるわけではない。慣れればいいだけのことだ。

 

新技術で失うものより、得られるもののほうがずっと大きい。

 

スマホ万歳! そういえる年配者になろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
ヒッグスさんはヒグズさん ノーベル賞受賞を知らなかった爺さま
ノーベル物理学賞が、イギリスの物理学者Higgs さんたちに与えられたことが話題になっている。

ある記事によると、Higgs 氏は、町を歩いていたところ、車から降りた女性に呼び止められ、自分がノーベル賞を受賞したことを知ったという。


http://www.npr.org/blogs/thetwo-way/2013/10/11/232208373/peter-higgs-learned-about-his-nobel-from-a-neighbor


この女性は以前、Higgs 氏の隣に住んでいた人で、この人も自分の娘から電話で教えてもらい、たまたま道でHiggs氏を見かけたので、声をかけたらしい。

ご本人は、


「自分が生きているあいだに、Higgs bozon が証明されるとは思っていなかったし…」


と、当惑ぎみ。

シャイで素朴な人柄で知られるHiggs 氏らしい話だが、この記事で私が気に入った部分がある。


ひとつは、この日彼は、町を散策して、「レストランでビールとスープを食して帰るところだった」とのこと。物理学者だって、ビールとスープが好きなのだ。

もうひとつは、Higgs 氏が受賞を知らなかった最大の原因が、携帯電話をもっていないからだったということ。そう。携帯をもっていない偉い人だっているのだ。


最後に、ちょっと苦言(?)

Higgs という人名の読み方だが、日本ではなぜか「ヒッグス」と表記されている。

しかし、この人の名前の読み方は、「ヒグズ」に近い。

「ヒグズ」が言いにくいのはわかるが、個人名だから、あまり違う発音で呼ぶのは少々失礼かもしれない。


といっても、きっとこの人、「へえ、そうかい。そういや、俺はヒッグスだったような気がするな」くらいのことは言いそうである。










 
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 17:44 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
地球が核汚染されたイースター島になる 原発の<地元同意>論について


高速道路を西に向かいながら、沈む太陽を見ていると、


<ああ、太陽系だ>


と思う。


昔は夕焼けを見ると神秘的な気持ちになったが、今は太陽と雲の様子が純粋な物理現象に見える。

地球は太陽につなぎとめられた、宇宙の<球>なのだ。




ジョエル・レヴィ(柴田譲治訳)『世界の終焉へのいくつものシナリオ』(中央公論新社、2006年)。

この本によると、世界を終焉させる最大の脅威は、アメリカのイエローストーン公園のカルデラのような、超巨大火山の噴火である。

大量の泥流のほか、大気が煙霧におおわれて暗黒化・寒冷化が進行し、放出される塩素と臭素によってオゾン層が破壊され、「紫外線の春」が訪れる。282−283頁。

これは、ずっと可能性の低い小惑星の地球衝突と同種の、人類の壊滅をもたらす。




それもそうだが、やはり愚かなのは、人間自身がたどる自己破滅への道である。


原発の運転再開には「地元自治体の合意」が必要だと言っているが、原発事故の破滅的な影響を考えると、再開には「地元」どころか、ほんらい地球の住民すべて、いや、地球上の生物すべての「同意」が必要のはずだ。




上記の本によると、「イースター島化」というコンセプトがあるらしい。320頁。


地球はイースター島になる。

それも、放射性物質に汚染されたイースター島である。



そうなっても、地球は太陽につなぎとめられて回りつづけるだろう。















| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 04:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
産業と自然科学が与える世界観上の影響について おわり
産業革命にともない、石炭・鉄鉱石などの資源探索が盛んになり、物資輸送用の運河掘削、鉄道施設のためにも、地質の研究が必要になった。

地層の研究は地球史への関心をかきたて、化石の分類を刺激し、ひいては生物の進化についての考察を誘った。

ダーウィンがビーグル号に乗り込んだのは、当時盛んになった地質学の調査のためであった。

そういえば、ダーウィン(1809-1882)はまさしくマルクス(1818-1883)と同時代人であり、同じ時期、同じイギリスにいた。

そう考えると、19世紀における学問の発展は、産業革命のために足元を掘り起こし、鉱物資源を発見し、運河や鉄道で地表を変化させるという根本的な変革を背景にしていた。

ダーウィンもマルクスも、産業革命と、それによる自然観変革の子だったと言ってもよかろう。

今日でも、学問は産業と自然観の変化を背景にして変わっていく。

資本のグローバル化や原発や軍事力などの反人類的産業、そして自然破壊といった事態を正面にすえない学問は、ほんとうの学問ではない、とさえいえる。

そして偉大な学説は、いったん社会的に受け入れられると、以後の人々の世界観を永遠に変えてしまう。










(おわり)









| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 13:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
産業と自然科学が与える世界観上の影響について その1
マルクスの「(社会)構成体 Formation」という用語は、地質学の「地層 formations, strata」からヒントを得たものだという説明がある。(不破哲三『古典への招待 上』新日本出版社、2008年、298頁)

おそらく、長い年月のあいだに地表が降下したり隆起したり沈殿したりして分厚い複雑な地層ができるように、社会も質のちがうもの、古いものと新しいものが関連しあって、ひとつの構成体をつくりながら変化するというイメージからきたのだろう。

「地層」で思い出したのが、マルクスがイギリスに亡命していた当時、19世紀半ばのイギリスは、地質学が大発展した時代だったという指摘である。(筒井泉「漱石の『猫』とホートン」『図書』2012年10月、7頁)










(つづく)










| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 12:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
万有引力と重力波 「影の国」が自立する おわり
重力波 gravitational radiation とは、重力の場が波動の形で伝わるもので、その伝わる速度は光速度と同じだという。(同上書、56頁)

もともと万有引力も、物体が引き合うという結果についての媒介の発見であったが、重力波の発見は、その万有引力という結果を生む媒介の仕組みを明らかにした。

科学は、媒介の解明であると言える。

ところで、ヘーゲルはたんなる世間知らずの頑固おじさんではなく、自分の論理学が日陰の存在=「影の国 das Reich der Schatten」であることをよく知っていた。

しかしヘーゲルは、浅薄な「教養」ばかりが流行するドイツの現状にとって、論理学は必要なものだという信念ももっていた。

そして論理学を通して「思想が自立性と独立性を獲得する」ことが「とくに大事なこと」だと述べた。(ヘーゲル(武市健人訳)『大論理学』上巻の1、46頁)

論理という遠回りな媒介の世界=影の国を正面から解明して「意識された力」(ヘーゲル同上書、45頁)とすることが、人間の自立と独立を可能にする。

同じことが科学にもいえる。

万有引力とか重力波とかというのは、より根本的な媒介の解明によって自然を「意識された力」にする努力であって、これによって人間は自然から自立し独立できるようになった。

言語についても同じことがいえる。

万有引力が結果としてこの世にあるように、言語は現に私たちのもとにある。

そして万有引力という結果を媒介する、より根本的な仕組みとして重力波が明らかにされた。

それと同じように、言語という結果を媒介する根本的な仕組みが明らかにされたとき、人間は言語からいっそう自由になれる。









(おわり)








| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 19:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
万有引力と重力波 「影の国」が自立する その1
万有引力の話を聞いたとき、結果としてはその通りなのだろうが、なぜそうなるのかが説明されないので、十代の私は「こりゃマユツバものだな」と直観した。

中学や高校でやる数学や化学や物理には、理由ぬきの押しつけが多い。あのとき、「理由はまだわからない」とひとこと言ってくれれば、別の興味もそそられたろうに。

さて、益川敏英氏の一般向けの本を読んでいたら、万有引力について、わが意を得たという感じの一節があった。


「いま考えるとおかしなことです。

たがいに離れたところに物質が二つあって、そのあいだに距離の二乗分の一の力がはたらくといいますが、どうしてこんなに離れているのに力がおよぶのか。」


(益川敏英『素粒子はおもしろい』岩波ジュニア新書、2011年、55頁より要約)


そうだろう。そう思わないほうがおかしいのだ。

それで、いまの物理学では万有引力は「重力波」というもので説明されていて、


「質量をもっているものが重力波を出し、それをもう一方のものが受けとる。その結果として力がおよんだように見えるわけです。…

重力があると、私たちの空間はゆがむ。そのゆがみが波となって伝わった結果として、質量と質量のあいだに力にはたらいたように見えるということです。」(同上書、55-56頁)


ということらしい。








(つづく)










| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 19:58 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
地球は消滅し銀河は接近する 超巨大銀河「ミルコメダ」の話
探査機「キュリオシティ」の火星着陸が話題になっている。

宇宙関連でひとつメモを。

『日経サイエンス』日本語版に、われわれのいる銀河系と隣のアンドロメダ銀河はいずれ衝突するという予測が載っている。

該当部分を引用しよう。


「天の川銀河に住む私たちは間もなく(といっても数十億年後)、隣の巨大渦巻銀河であるアンドロメダ銀河の突入という事態に突入する。

これら二つの銀河の中心にある高密度の領域は互いに衝突するか、共通重心を周回しはじめるだろう。

ミルキーウェイとアンドロメダの相互作用の結果、一つの超巨大銀河『ミルコメダ』が生まれる。」

(『日経サイエンス』日本語版、2012年6月号、37頁)


同記事によると、「ミルコメダ」が生まれるだけでなく、いまから十億年〜60億年のあいだに「太陽系の内惑星の軌道が不安定になる可能性がある。太陽が白色矮星になる」という。(同上、37頁)

つまり、地球は数十億年後には太陽の膨張・爆発によって消滅する。むろん、それ以前に地球は人間が住める環境でなくなるだろう。

地球上の生命の歴史が数億年、人類が誕生してから500万年というから、いまから数十億年という時間はそう短いわけではない。

しかし、たとえ人類が火星に移住できたとしても太陽の膨張をまぬがれることはできないから、太陽系の消滅すなわち人類の消滅はおそらく不可避である。

人間は、こうした超長期の予測をリアルに認識する能力をもっているので、「知らぬが仏 Ignorance is bliss. 」とばかり、このことに知らんぷりを決め込むわけにもいかない。

ここはエンゲルスにしたがって、次のような認識で満足するほかないようだ。


「ある永遠の循環過程のなかで物質は運動している。

それは、地球年を尺度としては十分に測りえないほどの長時間を経てようやく完結するような循環過程である。

そこでは、有機的生命が存在する時間、生命と自己意識とが活動する空間はごく限られたものである。

ここでは、永遠に運動しつづけている物質と、その物質が運動し変化するさいに従う諸法則のほかには、なにも永遠ではない。

しかし、われわれは確信する。

物質は、地球上で最高の精華である思考する精神を絶滅させるのと同じ鉄の必然性をもって、この思考する精神を別の場所、別の時に再び生み出すにちがいない、と。」


(エンゲルス『自然の弁証法(抄)』新日本出版社版、30-31頁より要約)


















| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
ヒッグス粒子発見!? 仮説を検証するという「くり返し」の知恵
ヒッグス粒子の存在が確認されたか?

これがずいぶん話題になっているが、スイスのCERNは、まだ公式見解ではない("It's unofficial.")と、かなり慎重な態度をとっている。

去年の九月ごろに、光より速いニュートリノ発見!といったん発表したが、けっきょく観測上の誤認だったという話になってしまった。そのぶん、今回は断定に慎重になっているのかもしれない。



The discovery of the Higgs particle ranks as one of the most important scientific advances of the past 100 years. It proves there is an invisible energy field that pervades the vacuum of the known universe. This field is thought to give mass to the smallest building blocks of matter, the quarks and electrons that make up atoms. Without the field, or something like it, there would be no planets, stars, or life as we know it.

http://www.guardian.co.uk/science/2012/jul/04/higgs-boson-cern-scientists-discover




ヒッグス粒子の「発見」の報道をみていて感じたことをいくつか。

◯ 「大発見」というと、「ユーレカ!」(アルキメデス)と躍り上がって叫ぶという光景が思い浮かぶ。

今回の発表でも、会見会場は拍手と口笛で祝賀的な雰囲気に包まれ、ヒッグス氏は涙をふいたという。


At the end of the announcement, the room erupted into a standing ovation of whoops, cheers and whistles. Peter Higgs, reached for a tissue and wiped a tear from his eye.

http://www.guardian.co.uk/science/2012/jul/04/higgs-boson-cern-scientists-discover


「大発見」にはこういう興奮がつきものといってもよい。たとえば線文字Bの解読やヒエログリフの解読でも、「わかった!」という瞬間にはヴェントリスもシャンポリオンも興奮に包まれたという。

ただ、今回もそうであるように、大発見のあとには慎重な検証が必要であることが多い。ほんとうに大発見なのか、冷静に確認する必要がある。

私も似た経験があって、英語の音素が美しい配列をかたちづくっていることを発見したときは興奮したが、本当にこれでよいか確認するのに何ヶ月もかかった。




◯ 大きい発見とは、新しい研究分野を開く発見のことであるということ。今回のヒッグス粒子の件は、重要な仮説が実証されたというだけでなく、新しい研究分野が大きく開けたことを意味するという。

湯川秀樹の中間子論も仮説であったが、仮説が実験によって検証されたことで新しい研究分野が開けた。その功績が大きかったという。

DNAの二重らせんの発見も、分子生物学を発展させる画期になった。

祭りのあとに静かで充実した時間がやってくるのと同様、これから量子物理学の世界に充実した期間がやってくるのだろう。




じつは、社会科学・人文科学の分野でも仮説を検証する実験は可能である。

社会主義はマルクス主義の仮説を検証する実験であったともいえる。学校での英語教育は学校文法の有効性を検証した長い実験であったともいえる。

仮説とその検証のくり返し。

観念のレベルでも "History repeats itself." という命題は妥当する。

そして人間が偉大になりうるとすれば、すぐれた新しい仮説をうちたてる知恵と、それを検証する勇気と実行力をもつときなのだといえる。










| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 12:40 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
銀河を実写

ハッブルがとらえた美しい系外銀河.   通称UFO.


http://www.time.com/time/photogallery/0,29307,1984100_2344299,00.html



The Hubble Space Telescope is completing its 22nd year in space
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | 今さらながら現代サイエンス | 10:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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