ごきげんようチャンネル

科学とは、正確に驚くことである。 Y.M.
           

これは… 驚きの名酒発見! 「是空」はいいぜ
このごろ飲んでいる焼酎がある。

最初飲んだときに「お?これは…」と思った。

勘違いかも…と思って毎晩飲んでみたが、こりゃ本物だ。

「是空(ぜくう)」という銘柄で、福岡県八女市の産。古い酒屋で、小さくても品質重視の姿勢がいいぞ。

http://www.kitaya.co.jp

香りはまるでモルトウイスキー。しかしさっぱりした舌ざわりと淡い小麦色は、これぞ焼酎。

舌がしびれるほどの濃度(37%)だが、酔いがすっきりしている。深い眠りは保証つき。

指定店のみの販売らしい。

うーーーんハート

お察しの通り、いま飲んでいるところですわ。

坂本社長、ありがとうございます…





| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 00:16 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
時計を選ぶならこうする 
どの時計がいいか…

店でのぞきこんでみても、どれもピカピカして違いがよくわからない。

高いものはさすがだけれど、安いものでも、なかなか立派に見えるものもある。

それで、このあいだ壁時計を買って気づいたことがある。

文字部分が放射状のラインになっているせいか、時間がゆっくりと過ぎているように感じるのだ。

同じ二時間でも、「もう二時間しかない」ではなく、「まだ二時間ある」と思える。この違いはけっこう大きい。

書斎にはこういうものがいい。

そう思ってみてみると、腕時計でも時間がせせこましく過ぎるように感じるものと、時間がゆったりと流れているように感じるものがある。

時計によって時間の感覚がけっこう左右される。

そうなのだ。時計とは、時間の質を作ってくれるものだ。

有名ブランドかどうか、値段はいくらか。

そういうことよりも、時間の質をどういうものにしたいか。それによって時計を選べばいいのだ。



| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 19:19 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
薬師寺・仏足石の謎 見えないことの魅力(下)
私は「無対象行為」という芝居の訓練のことを思い出した。

たとえば演者は、実在しない茶碗を手にもち、なでてみる。湯をうつしかえる、熱さを感じてみる。

これをくりかえすうちに、手にずっしりと茶碗の重みを感じる。

赤ん坊が自分の身体をいじったり、さかんに動かしてもみるのも、自分の身体を自分にたいして存在させる作業なのかもしれない(竹内敏晴『子どものからだとことば』晶文社、1983年、29頁)。


足跡だけが彫ってある仏足石。そこにはブッダの姿は見えない。

見えないからこそ、歌を歌い、石を回りながら、幻想のブッダの立像を練り上げることができる。

そのブッダの透明な色彩感、神々しさ!

「無対象行為」の威力である。



もともと、盆踊りもそういうものだったのかもしれない。そして神々が死んだ現在では、「無対象行為」はたとえばコンピュータゲームへと変形している。



晩年の司馬遼太郎は、小説を書かなくなった。

その理由について彼は、「小説は、空気をかきまぜて練り上げ、さらにかきまぜて固まりを作るような、大変なエネルギーが必要だ。それをするには、私はもう年をとりすぎた。」というようなことを言ったり書いたりしていた。

見えないから、エネルギーの集中が必要になる。だからこそ、小説という鮮明な擬似現実が出現する。

小説とは、見えないものを見て、感じて、再現しようとする行為であり、仏足石のまわりを回りながらブッダの姿を想像する行為に似ている。










(おわり)












 
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 06:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
薬師寺・仏足石の謎 見えないことの魅力(上)   
奈良の薬師寺には、日本最古の仏足石がある(大きさ約50センチ。753年作)。

仏足石とは、ブッダの足跡を刻んだ石で、古代の仏教徒の崇拝対象であった。

薬師寺の仏足石には、独特のリズムをもつ歌が、いくつも刻まれている。これを仏足石歌ーぶっそくせきかーといい、6句38文字からなる。

すばらしい一首を紹介してみよう(万葉仮名をひらかなにしてある)。



みあとつくる いしのひびきは
あめにいたり つちさへゆすれ

ちちははがために
もろひとのために




仏足石を刻む槌音が天地に響き渡り、父母諸人の供養になるようにと祈る歌である。

それにしても、いったいなんのためにブッダの足跡を石に刻んだのか。聖なるブッダを直接描くのは畏れ多かったから、という説明を読んだこともあるが、もうひとつ納得しにくかった。

それに、なぜ石に歌が刻んであるのか。 

森岡隆『図説 かなの成り立ち事典』(教育出版、2006年8月)をのぞきこんで、謎が解けた。

薬師寺の仏足石には、「釈迦のみ跡 石に写しおき 行きめぐり」とか、「このみ跡を 回りまつれば」という文字がある。

古代人は、仏足石をただ拝んだのではない。石のまわりを回ったのだ(182)。

小さな石を何人かで囲んで、上のような仏足石歌を歌いながら回ったのだろう。一人が歌いはじめると、二人、三人と加わる。やがて何十人にもなり、仏足石を中心に踊りの興奮が渦巻いて…

というのは私の幻想だが、ここにはなにか大事なものが隠されているような気がするのだ。





(つづく)












 
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 06:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
西洋ティーカップの美  ハードカバーでさらに好評
ため息がでるような美しい本がある。去年出たものだが、いまハードカバー版になり、好評だという。

和田泰志『アンティーク・カップ&ソウサー 色彩と形が織りなす世界』(講談社、2006年6月

大判の豪華本。

同じ著者の『ヨーロッパ アンティークカップ銘鑑』(実業之日本社、1996年)よりも写真が実物大に近く、実用品としてのカップの存在感が、リアルに伝わってくる。

ながめていると、西洋カップの美しさが目にしみる。「さて寝るか」とふとんに入ってからも、もう一度見たくなった。仰向けのまま、重い本を開いてページをめくった。

濃厚で緻密な色彩に、やっぱりため息。

カップは、飲み口の水平ラインの清潔感が魅力のひとつなんだなと気がついた。

窯(かま)の系譜図もついている。講談社のいい仕事。

著者は美術工芸史家で、私のほうからお願いして、5月23日、中部大学で講演していただくことになった。学生向け講義なので、残念ながら一般の方に来ていただくことはできないが…






| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 19:30 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
地中海古代遺跡発掘!  (下)
『地中海岸ビザンティン遺跡発掘記』(東信堂、2006年

うらやましすぎるこの実話、まず思うのは、どうやって発掘地を日本人が見つけたの?という疑問である。

これが信じがたいことに、西洋美術史の日本人大学教授が、飛行機から地形をみていて、「直感的なひらめき」(10頁)に打たれたのがきっかけ、というのだから、すごい。

場所はトルコの東南側の地中海沿岸地域。交易に適した位置と地形の複雑さから、ここには何かあると思ったという。

そこで、予備調査をし、ふたつの島に照準をさだめ、トルコ政府の許可もえて、ついに発掘開始。

するとどうだ。立派な聖堂や礼拝堂の遺跡が次々と出現。そしてわが発掘団は、これはサンタクロース伝説で有名な聖人にゆかりの島だと結論するのである。日本でいえば、さしずめ「海の正倉院」といわれる玄界灘の沖ノ島や、厳島神社がある安芸の宮島みたいな、<聖なる島>だったのである。

発掘にあたった浅野和生氏(愛知教育大学)が、発掘のこまごました工夫と苦労を冷静に書いているが、これを読むと、

「そんなに苦労して日本人が外国の遺跡を発掘して、いったいなにが得られたの?」

という疑問が浮かぶかもしれない。

その答えは、本書の口絵写真の墳墓の壁にある。千年以上を経た壁の鮮やかなブルーが、古代発掘の意味をわれわれに語っている。
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
うらやましすぎるぞ! 地中海ビザンチン遺跡を日本人が発掘!(上)
書名をよ〜く見てほしい。

浅野和生『サンタクロースの島 地中海岸ビザンティン遺跡発掘記』(東信堂、2006年8月、2381円

古代地中海の遺跡発掘! それも日本人が? うらやましすぎ。でも、そんなこと、ホンマにできるんか? エジプトの発掘なら聞いたこともあるけど…

それが、できるらしい。いや、できたのである。

ああ、この話、紹介するまえに、もういっかいため息や。

つづく
| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | アンティークの魅力 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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