ごきげんようチャンネル

"Life is too short to wake up with regrets." author unknown
           

「他人の人生を生きるな」 スティーブ・ジョブズのスタンフォード大スピーチから 

アップル社の創立者のひとり、スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs 1955-2011の有名なスピーチがある(スタンフォード大学の卒業式で。2005年6月)

 

原稿を読み上げる表情はそうとう緊張していて、新製品の名プレゼンのようにはいかなかったようだ。

 

しかし、スピーチの内容がいい。

 

自分が大卒ではないこと、望まれない男の子(母親はまだ学生で、しかも女の子がほしかった)として生まれ、すぐに養子に出されたこと、裕福でなかった育ての親のお金で授業料の高いカレッジに入ったが授業に興味がもてず半年で中退したこと。所持金もなく貧しい生活をしたこと。

 

自分のめぐまれなかったところ、ダメだったところをはじめに述べて聴衆の共感を獲得している。

 

そして、カレッジでカリグラフィー(アルファベットの書道)のクラスをとり、文字の美しさに魅了されたことが、コンピュータ画面の開発に役立ったと述べている。

 

ジョブズは根っからのデザイナーだったのかもしれない。

 

14分ほどのスピーチで、ジョブズが若者に送ったメッセージはただひとつ。

 

 

 

There is no reason not to follow your heart.  Don't waste your time living someone else's life. 

 

自分が好きで仕方がないことをすれば、それでいいのです。他人の人生を生きてはいけない。

 

 

 

 

ということである。

 

自分の膵臓ガンについても告白している。

 

このスピーチには、つきつめた雰囲気があり、どこか死の影がつきまとっている。

 

 

 

スピーチは、次のセリフで終わる。

 

 

 

"Stay hungry, stay foolish."   

 

そこに留まるな。危険を犯せ。

 

 

 

これは人を永遠に鼓舞する言葉かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 08:40 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
スティーブジョブズの朗読がかっこいい アップルの革命宣言

英語の発音の授業で、私がときどき学生に見せる映像がある。

 

エジソンやガンジーやレノンやアリなど、型破りな偉人たちの実画像とともに、スティーブジョブズの声でナレーションが流れるというシンプルな構成。アップル社の名前は、まったくでてこない。

 

 

 

http://jp.youtube.com/watch?v=No1MxAnHuJM&NR=1

 

 

 

きっかり60秒。日本企業のコマーシャルではめったにお目にかかれないスタイルだ。

 

 

 

英語の表現に、

 

"Think out of the box."

 

というのがある。自分の狭い世界から抜け出して、全体をよく見てみよう、という呼びかけの言葉である。ジョブズのナレーションにタイトルをつけるなら、"Act out of the box." とでもなるだろう。

 

ああ、企業は、こういうメッセージを世に送ることもできるのだ。

 

 

 

 

...

 


このコマーシャルには日本語版もあるが、ナレーションは英語版のほうがシャープな感じなので、メモしておく。

 



"Here's to the crazy ones, the misfits, the rebels, the troublemakers, the round pegs in the square holes, the ones who see things differently.

They were not fond of rules and they had no respect for the status quo.

You can quote them, disagree with them, qualify or vilify them.

But the only thing you can't do is ignore them, because they changed things, they pushed the human race forward.

And while some may see them as the crazy ones, we see genius, because the people who are crazy enough to think they can change the world are the ones who do."

 

 

 






 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 08:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
スタバのような塾を作りたい おわり

<塾>といっても、私がイメージするのは、机が並んでいる教室とか、ブースに別れた「個別指導」のような場所ではない。

 

以下は、私の夢である。

 

その<塾>は、めいめいが自分の位置をもち、互いの顔が見え、各自の目標にあった課題をやりつつ、席を立ったり、自由に話しあえる、スタバのようなオープンな環境である。

 

そこでは、

 

 

・教師はいない。トレーナーとかインストラクターというべき人がいる。トレーナーは、塾生の様子と、コンピュータが記録する塾生の進行状況を参考に、適宜アドバイスする。

 

・進学先・将来の職業など、自分が納得する目標を親・トレーナーと話しあって明確に設定し、塾はその実現を保証する。目標は定期的に再確認し、必要があれば、本人・親の納得のうえで柔軟に変更する。

 

・塾生はiPadのような移動型端末を用いる。目標は、各自でちがっている。学年はないから、異年齢の子どもが同時に同じことをしている可能性もある。共通の課題がみつかれば、解決までのグループを適宜つくる。

 

・スポーツの発想をとりいれ、ダンス・体操を指導するなど、身体づくりを奨励する。清潔で簡単な食事もできるようにして、生活と身体を整えるように指導する。「試合」を頻繁に設定し、つねに勝ち負けを体験しながら自分の成長を確かめる。これらすべてに、コンピュータが個別に集積するデータを活用する。

 

・家庭、職場、地域も<塾>としてとらえなおし、親との話し合い、見学、調査を積極的におこなう。運営資金の調達方法も、寄付やオンラインでの投資を募るなど、多様なルートを開発する。

 

 

こうしたことを可能にするのは、全体を運営する本部と、現代の学問に支えられた、先進的な学習内容を開発する中央システムである。本部で企画・開発されたプログラムが、オンラインで全国の<塾のスタバ>に送られる。それを塾生とトレーナーが使ってみて、そのデータが集積され、どんどん改善されていく。

 

この<塾のスタバ>の中核は、トレーナーである。トレーナーをいかに選出し、トレーニングするか。その仕組みが、成功のカギとなる。それには、<トレーナーのトレーナー>を養成する仕組みが必要となる。

 

 

 

 

 

この<塾>は、「希望」と名づける。JAXAの施設に、「きぼう」というのがあるが、いい名前だ。

 

この私的なシステム「希望」が、やがて従来型の学校の運営とコラボするようになり、日本と世界の教育を変えることになればいいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(おわり)

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 04:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
スタバのような塾を作りたい その3

解決のひとつの糸口は、<学校が次世代のすべてに責任をもつべきだ>といった過剰な発想をしないことである。学校は、次世代をつくるシステムのひとつとしてとらえ直す。

 

たとえば、先にあげた近代教育システムの常識を、すべて疑ってみる。

 

 

・専任の教師と、その育成機構・報酬機構・管理体制 ⇨もっと多様なやり方はないか?

 

・毎日通ってくる生徒と、一年を周期とする管理体制 ⇨もっと多様性をとりいれられないか? どうして生徒は毎日学校に集まらなければならないか? どうして「学年」ごとにいっせいに授業内容が決まっているのか?

 

・教室などの施設 ⇨家庭と地域も<教育施設>としてとらえなおす。

 

・教科書 ⇨なくしてしまう発想も検討する。

 

・学習内容とカリキュラム ⇨学者の出番だ!

 

・費用調達システム ⇨税金や学費だけでなく、もっと社会全体の資源から再調達するシステムを考えてみる。

 

 

 

行政レベルでこのような見直しをしようとしても、異論がたくさん出てけっきょくひとつも実行できないし、やっても精神が入らない可能性が高い。

 

変革の起点になる可能性があるのは、むしろ「塾」という学校外の私的なシステムだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 04:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
スタバのような塾を作りたい その2

私は、現行の学校カリキュラム、ひいては学習内容そのものをもっと問題視すべきだと考えている。

 

古くさい学習内容、要領のわるい説明、浅い認識、練習の押しつけ…

 

学校にありがちなこうした欠陥は、親と教師の多忙のなかで視野から抜け落ちていく。

 

こうした欠点を改善する方法を提言するのは、根本的には学者の役割である。現代にほんとうに必要な学問がどんなものであり、次世代に身につけさせるべき内容がどういうものであるかを判断できるのは、学者だからである。

 

そして現代では、学者がいるのは大学ということになっている。ところが大学教員もまた、自分のところの教育・研究に多忙で、小中高の次世代のことまで考える余裕がなく、ほとんど提言もしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 04:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
スタバのような塾を作りたい その1

 近代の教育システムは、つぎのような要素でなりたっている。

 

 

・専任の教師と、その育成機構・報酬機構・管理体制

 

・毎日通ってくる生徒と、一年を周期とする管理体制

 

・教室・職員室・校庭などの専用施設

 

・教科書

 

・学習内容とカリキュラム

 

・上記のための費用調達システム

 

 

このようなやリ方は、近代国家を成立させるうえで効率的な教育システムであった。今日では、<学校>といえばこのようなものという通念が流布している。

 

しかし、いまやこれは全体を見直すべきところにきているようだ。

 

科学、歴史、芸術など、次世代に伝えるべき人類の遺産はますます蓄積している。人類がかかえる課題もますます多様で深刻になり、次世代への期待もふくらんでいる。

 

近代の教育システムでは、このような人類の遺産と課題の増大に対応できないのではないか。そういう考えから、いろいろな方法が試されるようになった。

 

たとえば、最近話題のカーンアカデミーのように、家庭と教室の役割を逆転させる方法がある。

 

<生徒は教室で説明をいっせいにうけ、各自が家庭で補習する>という通念を逆転させて、<生徒は各自の家庭のコンピュータやスマートフォンで説明を聞き、教室では教師の指導のもと、各自が補習する>。

 

この方法は、インターネットが普及し、各自の学習状況を自動的に記録できるシステムが開発されたことから可能になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 04:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
革新は素人にしかできない カーン、電報、汽車

CBSの"60Minutes"が、 無料インターネット学習サイトのカーンアカデミー Kahn Academy を特集したことがある。

 

 

http://www.cbsnews.com/video/watch/?id=50154136n

 

 

そのなかで、グーグルの幹部が、「なぜ教育の専門家ではない、素人のカーンの試みを高く評価するのですか?」という質問に、

 

 

 

"Innovation never comes from the established institutions."

 

 

 

と答えていた。<真の革新は、いつも素人がはじめる> これは本当である。

 

 

そういえば、ニッサンのゴーン氏が、次のように述べている。

 

 

「同じ領域からあっと驚く革新が生まれることはまれなんです。すべての開発の歴史は交流と組み合わせがカギになっています。

たとえば、電報は優秀な伝書バトを育てる『カイゼン』から生まれたわけではないですね。遠く離れた人に情報を伝えるという目的を達するために、まったく違う技術を使ったのです。

創造とは常識にとらわれず、さまざまな知識の組み合わせから訪れるひらめきなんです。」

 

(朝日新聞連載「ゴーン道場」2008年7月12日より)

 



「伝書バトをいくら『カイゼン』しても電報は生まれない」。これはうまいたとえ話だ。

 


稲盛和夫氏のエッセイにも、似たような話が出ていた。

稲盛氏は、「ベンチャー企業を創業し、発展させることができるのは素人にかぎる」と断言し、京セラ、イトーヨーカドー、ローム、任天堂、村田製作所、オムロンのような優良企業はすべて素人社長が起業したものだと指摘している。

創業まもないある日、稲盛氏は名古屋の某大企業(たぶんノリタケ)の社長に、「たいした技術もないあなたの企業で、どうしてあんな製品が作れるのか」と失礼な質問を受けた。

稲盛氏はこう答えたという。



「改革、革新というものは素人がするもので、専門家ではない。

新橋で陸蒸気が走ったとき、最初に機関士になったのは、江戸時代に駕籠を担いでいた駕籠屋ではなかったはずだ。

新しいことができるのは冒険心の強い素人であり、その分野で研究を重ねた専門家ではないはずだ。」

 

(稲盛和夫『日本への直言 夢と志ある社会を求めて』PHP,1998年、152頁)

 


ベンチャー企業成功の秘訣は、さしたる技術もないまま創業することだとも、稲盛氏は書いている。自分の弱さを知るがゆえに、必死の創意工夫をおしまなくなる。それが大事なのだと。先入観をもたず、素直に努力する素人の良さを、いつまでも保つこと。これを稲盛氏は「素人でいるという精神」と呼んでいる。157頁。

 

 

...

 

 

ある世界(たとえば学校)で暮らしている人は、その世界の<文法>で考えるようになる。その<文法>からはずれた人は、その世界にいつづけることはできない。ところが、真の革新とは、その世界の<文法>からはずれることにほかならない。したがって、真の革新は外から、素人がやることになる。

 

<素人による革新の法則>は普遍的だが、いまの時代の特徴は、IT技術によって素人が<横入り>できる可能性が高まったことである。

 

国家も民主主義も、これほど行き詰まった時代にあって、<素人の横入り>はますます重要になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 07:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
近代教育システムの効用と限界 おわり
解決のひとつの糸口は、<学校が次世代のすべてに責任をもつべきだ>といった過剰な発想をしないことである。

そして、近代が産んだ教育システムを根本的に考えなおす知恵をもつことである。

たとえば、先にあげた近代教育システムの常識を、すべて疑ってみる。



専任の教師と、その育成機構・報酬機構・管理体制 ⇨もっと多様かつ責任あるやり方はないか?

毎日通ってくる生徒と、一年を周期とする管理体制 ⇨もっと多様な方法はないか?

教室などの施設 ⇨家庭と地域も<教育施設>としてとらえなおす。

教科書 ⇨なくしてしまう発想も検討する。

学習内容とカリキュラム ⇨学者の出番だ!



行政のレベルでこのような見直しをしようとしても、おそらくひとつも実行できないし、やっても精神が入らないだろう。



「壁が壊せなければ、窓をあければいい」



というのは、オノ・ヨーコさんの言葉である。


小さな風穴をあける。


そこからはじめるのが賢明である。








(おわり)










| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 05:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
近代教育システムの効用と限界 その3
私は、現行の学校カリキュラム、ひいては学習内容そのものをもっと問題視すべきだと考えている。


古くさい学習内容、おもしろくない説明、浅い認識と練習の押しつけ…


学校にありがちなこうした欠点は、親と教師の多忙のなかで、ほとんどいつも視野から抜け落ちていく。

こうした欠点を改善するのは、根本的には学者の役割である。

現代にほんとうに必要な学問がどんなものであり、次世代に身につけさせるべき内容がどういうものであるかを判断できるのは、学者である。

そして現代では、学者がいるのは大学ということになっている。

ところが大学教員もまた、自分のところの教育・研究に多忙で、小中高の次世代のことまで考える余裕がない。











(つづく)












| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 05:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
近代教育システムの効用と限界 その2
科学、歴史、芸術など、次世代に伝えるべき人類の遺産はますます蓄積している。

その一方、人類がかかえる課題はますます多様で深刻になり、次世代への期待もふくらんでいる。

近代の教育システムだけでは、このような人類の遺産と課題の増大に対応できない。

では、どうすればよいか。

ひとつは、最近話題のカーンアカデミーのように、家庭と教室の役割を逆転させる方法である。



<生徒は教室で説明をいっせいにうけ、各自が家庭で補習する>



という通念を逆転させて、



<生徒は各自の家庭のコンピュータやスマートフォンで説明を聞き、教室では教師の指導のもと、各自が補習する>



この方法は、インターネットが普及し、各自の学習状況を自動的に記録できるシステムが開発されたことから可能になった。

最近、教科書を本だけでなく、iPadをつかったデジタルな形態にすることも試行されている。これは教科書そのものを再検討するというより、教科書の形態を変更するというレベルにとどまっているが、新しい教育システムへの手さぐりのひとつではある。








(つづく)










| 三浦 陽一 (みうら・よういち) | スタバ・スタイルの塾を作りたい | 05:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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